「息をしに貴方はここに来ているんですね」
と、カウンセラーは言った。
今、私の生活は1DKの家が全てで、ひとりで世界を覗くことが出来ない。
ODでもしてやろうかと思っても家の横にあるドラッグストアさえ行けないし、そんなことして大っ嫌いな閉鎖病棟にぶち込まれるのは勘弁だし、入院費払うのしんどい。
カウンセラーとそんな話をしていて、カウンセラーが「息が詰まりますね」とぽつりと言った。
そうだな、とおもいながら、話し続けた。
この穏やか(危ない行為も何も出来ない)生活で私は安全だけれど心は苦しくて、これこそ狭いところにずっと閉じ込められているという意味では閉鎖病棟と変わらないのではないか、と。
緩やかな、閉鎖。
そして、文頭へ戻る。
そうか、とおもった。私は息をしにここに来ているんだ。
心配かけないようにって狭い空間でずっと私なりに頑張るのは、私にとって息が詰まる事なんだなと思った。
お守り代わりにずっと持っていた「死のうと思えばいつでも死ねる」もなくなってしまって、私は私が自覚してるより息苦しいんだな。
短文備忘録。